2016年6月18日土曜日

面倒に挑む


自分の創作に関する話です。

学生の頃に自主制作アニメを作っていく中で学んだことで
「自分ができることからとりあえずやってみる」
ということがある。そもそもアニメは自分で作ろうとすると、やるべきことと、できないことが圧倒的に多くて途方に暮れる。「面倒だからやめとくか…」とへこたれる場面も多い。

しかし、ちょっとずつ面倒なことに挑戦していくと気がつけば、「まさか自分がこんなことまでできるなんて!」みたいに片付いていたりする。
例えば、自分がアニメ作り始めの頃、「作画TUのカットを作ってみたいなあ」とずっと思っていた。TU(トラックアップ)とは、カメラがグーッと前に移動していくカメラワークのことで、これを作画で表現する。実際に描いてみると凄く難しいし、作画枚数もすごくかかるし(つまり色を塗る作画枚数も増える)、撮影もひと工夫が必要な、高度な内容だ。
面倒だけど、どうしても実現させたかったので、自分の技術と時間は限られていたが、限られているなりにやってみると、悪くない出来になった。ほんの2秒のカットだが、作画枚数は30枚を超えていた(それでも枚数は足りなかった)。背景を一枚しか描いていなかったが、単純に背景を等速で拡大表示させるだけではダメで、近づくにつれて拡大の速度を上げてやれば迫力も出やすい、みたいなことも検証できた。こういった反省材料はたくさんあったので、それは次の作画TUカットを作る時に生かされた。当時は1カット1カット作る中で、自分に目標を課していたが、今も仕事でそれに近いことをやっている。同じことをやっても意味が無いのだ。
創作は、検証の繰り返しの側面もあると言える。だからこそ
できることからやってみる姿勢に意味があると思っている。